世界大百科事典(旧版)内のドイツ国際移動写真展の言及
【新興写真】より
…〈新興写真〉の名のもとにつくられた写真は,都市の景観や工場の生産物などを極端なクローズアップやアングルでとらえたものや,フォトモンタージュ,フォトグラムなどの技法を使ったものなど多様であった。そして31年ドイツ工作者連盟による〈ドイツ国際移動写真展〉が東京で開催されることによって,その日本の写真への影響は決定的なものになった。またこの〈新興写真〉の動きは,単に新しい視覚をもたらしたばかりではなく,印刷と結びつくことによって〈グラフ・モンタージュ〉(写真を使ったグラフィックな構成)という概念をもたらし,それは写真に新しい社会的な位置,近代的大衆メディアとしての写真の地位を獲得させるものであった。…
※「ドイツ国際移動写真展」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」