世界大百科事典(旧版)内の《ドールのギヨーム物語》の言及
【ルナール】より
…1200年ころ書かれエノー伯ボードゥアン4世に捧げた《鳶物語》《水鏡の歌》《薔薇の物語Roman de la rose》等,恋愛の微妙な心理を鋭い現実描写を背景にとらえた韻文(八音節)小説を残した。《薔薇の物語》は13世紀のアレゴリー詩《薔薇物語》との混同を避けるため原題によらず,作中の主人公の名前を取って19世紀以来《ドールのギヨーム物語Guillaume de Dole》と今では呼ぶ。肌にバラのあざのある乙女を巡っての賭の話だが,作中によく知られていた抒情詩をはめ込む技法で《菫物語》《梨物語》などの追随した作品を生んだ。…
※「《ドールのギヨーム物語》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」