世界大百科事典(旧版)内のドーン,N.O.の言及
【特撮】より
…エドウィン・S.ポーター監督の《大列車強盗》(1903)は,リアルな特撮をとり入れた最初の作品としても歴史的である。アメリカ特撮の開祖ノーマン・O.ドーンは,電信局内部のセットを撮影するとき,右端の窓の外側に黒い布を張って撮り,それを巻き戻して,窓部分に一致する小さな方形の穴をあけたカードをレンズの前に装着し,線路の脇にカメラを据えて,走り過ぎる機関車を再撮影した。その巻戻し合成があまりにも自然だったため,アメリカの映画史家までが電信局のシーンをロケによるものだと信じてしまい,ためにドーンは,特撮マンとしては久しく無名の存在だったという。…
※「ドーン,N.O.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」