世界大百科事典(旧版)内のナフサ戦争の言及
【石油化学工業】より
…さらに,第1次石油危機後原油価格の上昇とともに,ナフサの価格が6000円/klから2万9000円/klに値上げされたが,この値上げ幅がヨーロッパを中心とする国際市場における値上げ幅よりも大きかったため,日本の石油化学製品の国際競争力は低下を余儀なくされた。そこで,石油化学企業各社は,石油会社との間で俗に〈ナフサ戦争〉と呼ばれる,ナフサ価格およびナフサの輸入自由化を巡る対立を続けることとなった。日本のナフサ価格が割高となった理由は,日本の石油製品市場が消費地精製主義により,国際市場から隔離されていたためであるので,石油化学企業はナフサ価格の引下げとともに,安い海外ナフサの輸入自由化を要求し,78年9月にようやく石油化学企業の共同出資による石化原料輸入の設立が認められた。…
※「ナフサ戦争」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」