世界大百科事典(旧版)内のなべかぶり祭の言及
【なべ(鍋)】より
…佐賀県小城郡などでは〈なべぶたかぶせ〉といって,嫁の入家式になべぶたをかぶせ,めでたい唱え言をとなえる風習があった。なお,〈なべかぶり祭〉と呼ぶ奇祭が滋賀県米原町の筑摩(ちくま)神社に伝えられている。《伊勢物語》などに見られるごとく,〈筑摩(つくま)の祭〉として平安時代すでに都にも知られていた祭りで,女たちが交渉をもった男たちの数だけ,なべを重ねてかぶり,神幸にしたがったもので,なべの数を偽れば神罰をこうむるとされていた。…
【米原[町]】より
…滋賀県琵琶湖東岸,坂田郡の町。人口1万2520(1995)。古くから交通の要衝で,天野川河口の朝妻は古代から中世にかけて琵琶湖水運の要港であり,米原は北国街道の,東部の醒井(さめがい)は中山道の宿場町であった。また1603年(慶長8)に開かれた米原湊は松原湊(彦根市),長浜湊とともに〈彦根藩三湊〉の一つとしてにぎわい,朝妻にとって代わった。JRの米原(まいばら)駅は東海道新幹線,東海道本線,北陸本線,近江鉄道の乗換駅であり,名神高速道路と北陸自動車道,国道8号線と21号線が町内で分岐するなど,現在も県東部の交通中心として重要な位置を占めている。…
※「なべかぶり祭」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」