世界大百科事典(旧版)内のニュークリミノロジーの言及
【犯罪学】より
…このような視座の転換によって,立法過程,刑事司法過程,ディバージョン,犯罪統計上の暗数などについての考察の必要性が指摘され,その研究が推進された。1970年代に入ると犯罪は支配層と被支配層との社会関係によって相対的に定められ,両者の価値観の葛藤が犯罪の原因であるとして,法と法執行の絶対性を疑問視するニュークリミノロジー,ラディカルクリミノロジー,クリティカルクリミノロジーなどと呼ばれる犯罪学理論も出現した。
[最近の動向]
1980年代以降,アメリカ社会全体が保守化するのに伴い,犯罪学の領域でも,ラベリング理論の影響力が次第に衰え,伝統的理論への回帰が見られるようになった。…
※「ニュークリミノロジー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」