世界大百科事典(旧版)内のネガポジ法の言及
【陰画】より
…通常の写真はこのようにネガ作成を経てポジを作る。これをネガポジ法という。写真や映画作成の場合,1枚あるいは一連のネガから焼付けによって多数のポジが作成できることはネガポジ法の利点である。…
【写真】より
…この方法はW.F.タルボットの考案によるもので,紙の上に感光材料を塗って撮影し,これを現像した後,再び同じ感光紙にプリントするので,何枚も同じ写真の複製を作ることができた。現代の写真法と同じこのネガ・ポジ法は,1枚の写真しか作れない,当時主流であった銀板写真にまさっていたが,紙を透してプリントするため微細な描写には欠けていた。しかしその反面,なまなましい描写が和らぐので,芸術的な気品が高まるとして好んで使う者も多かったのである。…
【タルボット】より
…撮影後,感光紙を再びこの増感液で処理すると現像され,最後に臭化カリウムで定着する。タルボットはこの感光紙に陰画(ネガ)を作り,このネガをもう一度感光紙に焼き付けて陽画(ポジ)を作るネガポジ法を発明した。このほか,焼出し印画紙,重クロム酸ゼラチン感光材なども考案した。…
【焼付け】より
…映画の拡大あるいは縮小焼付けに使う焼付機械をオプチカルプリンターという。写真システムにおいてネガ像から焼付けによって任意の大きさのポジ像を所望の枚数作成する方法をネガポジ法と呼び,1841年イギリスのF.タルボットが考案した。ネガポジ法においてはポジ像を作る焼付け操作において,拡大縮小,あるいは画像の調子,色調などを修正することができ,また多数の陽画を作ることができる点有利と考えられる。…
※「ネガポジ法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」