世界大百科事典(旧版)内のはね釣瓶の言及
【釣瓶】より
…古く《日本書紀》神代下に〈豊玉姫の侍者(まかたち),玉瓶(たまのつるべ)を以て水を汲む〉とある。ポンプ井戸が普及する前は,たいていこの釣瓶を用いた〈車井戸(くるまいど)〉や〈はね釣瓶(桔槹(きつこう)ともいう)〉で水をくんでいた。沖縄の宮古八重山地方では,かつて葵蒲(くば)の葉でつくった釣瓶が掘井戸(ツリカワ)で用いられ,ブリキ製になってもその形態だけは受け継いでいた。…
【揚水機】より
…水を低いところから高いところへ揚げる装置。揚水は農業文化には不可欠な技術で,世界の各地で古くからさまざまな機器が用いられた。最も単純かつ普遍的な人力による揚水機は〈はねつるべ〉であり,これは長いさおの一端におけ,他端におもりをつけて,てこの原理でくみ揚げる。井戸の上に滑車をつるして手で巻き上げる〈つるべ〉がこれに続く。そして,といまたは筒を鎖上に並べてくみ上げる竜骨車タイプのもの(人力で動かす場合は踏車となる),さらに車輪の円周上におけまたは筒をとりつけて回転する筒車(ノーリア)タイプのものなどが現れた。…
※「はね釣瓶」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」