世界大百科事典(旧版)内のババッドの言及
【ジャワ年代記】より
…ババッドbabadは普通,ジャワ語の韻文で書かれた年代記の総称であるが,最も有名なこの《ジャワ年代記》は散文で書かれている。イスラム化以前のマジャパイト王国の栄光をたたえた《ナーガラクルターガマ》や《パララトン》の伝統に従い,マタラム・イスラム王朝の栄光を記念する年代記である。…
【トペン】より
…トペンは仮面ないし仮面舞踊劇を意味する語で,この語がいつごろから使われだしたかは定かでないが,祖霊崇拝儀礼に基づく仮面舞踊劇が,ジャワのヒンドゥー系王朝において重要な役割を果たしていたことは,9世紀以降の文献に明らかである。芸能としてのトペンは現在各地に見られるが,西部ジャワ,東部ジャワではヒンドゥー・ジャワ時代の英雄伝説パンジ物語を題材とし,バリ島ではババッドと呼ばれるバリの王朝史を扱っている。トペン(仮面)が本来もっていた宗教性は,地域によって程度の差こそあれ,依然としてこの舞踊劇に顕著である。…
※「ババッド」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」