世界大百科事典(旧版)内の《バビロンの流れのほとりにて》の言及
【森有正】より
…第2次大戦後,東大文学部助教授在職中に渡仏,53年に東大を辞してそのままパリに定住する。渡仏後の最初の著作《バビロンの流れのほとりにて》(1957)は,書簡形式をとりながら,西欧文明との接触によって著者の内面にもたらされた変化を凝視した記録であり,この時期の森がとりくんだ思想的課題を明らかにしている。その後,《遥かなノートル・ダム》(1967)をはじめとする一連の著作で,人間の生の過程においてしだいに蓄積されてゆく動かしがたい〈経験〉を重視すべきことを説き,内面的思索力の強靱さを如実に示した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」