世界大百科事典(旧版)内のバラータの言及
【イタリア音楽】より
…しかし,13世紀の北イタリアの教会で,同時代のフランスのものに比べると,かなり古い様式ではあるが,多声音楽の用いられた形跡がある。ダンテのあとを受けたペトラルカやボッカッチョの時代の14世紀に,初めは北イタリアのベローナやミラノの宮廷で,やがてはフィレンツェを中心に,マドリガーレ,バラータ,カッチャなどの形式による世俗歌曲が,多くは2~3声で,盛んに作られた。マドリガーレはイタリア独自の形式,バラータは,おそらく13世紀のラウダに現れたものから発展し,同時代のフランスのビルレーの影響を色濃く受けたもの,カッチャは,西ヨーロッパにかなり広がっていたカノンの技法を発展させたものである(《夏のカノン》)。…
※「バラータ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」