世界大百科事典(旧版)内のひげぜんまいの言及
【時計】より
…この脱進機の構造は簡単で,のこぎりのような歯をもつ冠車(かんむりぐるま)と,その歯に交互にかみ合う2枚の角板のついた軸および軸の上端に取り付けられて往復回転運動をする棒てんぷとである。のちに,棒てんぷに代わって円形のはずみ車であるてん輪やひげぜんまいが,重錘の代りにぜんまいが使われるようになって,提げ時計の時代にもまだ生き残るのである。バージ脱進機時計は400年の間ほとんど進歩が見られないが,しだいに小型になるとともに,カレンダー装置や太陽,月,惑星の運動を示す天文時計のような複雑な機構をもち,外装部も貴金属,宝石をちりばめた精巧で高度に装飾的な,工芸品としてもすばらしい価値をもつ時計が作られた。…
※「ひげぜんまい」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」