世界大百科事典(旧版)内のビリアル展開の言及
【状態方程式】より
…分子間力がわかっていればBやCを計算することができる。また,(3)のようなN/V(すなわち単位体積当りの分子数)に関するべき展開をビリアル展開という。実際には,BやCを温度の関数として実験的に測定し,それから分子間力が求められている。…
【ビリアル】より
…すなわち,ここでいう平均とは分子集団の熱平衡分布に関するものであるが,通常それはエネルギーE=一定の中での軌道の集団平均とEのボルツマン因子e-E/kTを重みとする積分とに分けて行うことができ(kはボルツマン定数),前者の平均はエルゴード仮説のもとに軌道に沿う長時間平均,で評価されることを用い,また軌道が有限の大きさの容器内に閉じ込められていることから,であって,T→∞とともに,となるからである。
[ビリアル展開]
古典統計に従う不完全気体の状態方程式(3)を実際に求めるには分子間ポテンシャルに関する分配関数を計算する必要がある。これに対し次のような展開式,が導かれており,状態方程式のビリアル展開と呼ばれる。…
※「ビリアル展開」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」