《ピエール・パトラン先生の笑劇》(読み)ぴえーるぱとらんせんせいのしょうげき

世界大百科事典(旧版)内の《ピエール・パトラン先生の笑劇》の言及

【喜劇】より

…一方,民衆的な滑稽な劇には,14世紀のオランダのアベレ・スペレンAbele spelen(大衆的な世俗劇。何編かの手書きの台本が残っているが,すべて作者は不詳),15,16世紀ドイツの職人階級の間に生まれた謝肉祭劇,貧しい悪徳弁護士を主人公にする《ピエール・パトラン先生の笑劇La farce de maître Pierre Pathelin》(作者不詳)を生んだフランスの笑劇や痴呆劇がある。イタリアでも,古代ローマの地方笑劇アテラナ劇の伝統をもつ方言劇が,劇作家ルッツァンテなどに引きつがれ,16,17世紀には,特定の役柄だけあって定められた台本をもたぬ,職業俳優による即興喜劇コメディア・デラルテが盛んになった。…

【笑劇】より

…一般には,笑わせることだけを目的とした滑稽な劇と考えられているが,元来は中世フランス世俗劇の一つ。ファルスともいう。語源的にはラテン語ファルキレfarcire〈詰め込む〉に由来するフランス語farce〈挽肉の詰物〉からきており,中世の劇上演の際,主要演目である聖史劇(宗教劇)などの幕間に詰物のごとく挿入された小品を意味するとの説と,各種地方語,隠語,地口,雑多な滑稽味が詰め込まれた小品との説がある。…

※「《ピエール・パトラン先生の笑劇》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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