ピルパイの物語(読み)ピルパイのものがたり

世界大百科事典(旧版)内のピルパイの物語の言及

【説話文学】より

…西北インドに伝わった伝本から6世紀ころ,中世ペルシア語のパフラビー語に翻訳されたが,散逸して伝わらず,これに基づいたシリア語訳(570ころ)とアラビア語訳(750ころ)があり,これらの伝本は《カリーラとディムナ》とよばれ,この題名はその後の西方諸国の訳本の起源となった。またペルシア語訳《アンワーリ・スハイリー》(15世紀)も,西方諸国語訳の基となっているが,この訳本のフランス語訳は,これを〈ピルパイ(またはビドパイ)の物語〉とよんでいる。《パンチャタントラ》はこのように早くから西方諸国に伝えられたが,東南アジア諸国にも流布し,ジャワ,タイ,マレーなどの言語にも翻訳されている。…

【パンチャタントラ】より

…15世紀にペルシア語に翻訳された《アンワーリ・スハイリー》も,東西諸国語に訳された諸本の基となっている。フランス語訳(1644)が《ピルパイ(またはビドパイ)の物語》と呼んでいるのは,サンスクリットのビディヤーパティvidyāpati(賢者)の転訛である。本書は早くから西方諸国に紹介され,東南アジア諸国にも流布して広く伝播し,これら諸国の説話文学に大きな影響を与えている。…

※「ピルパイの物語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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