日本大百科全書(ニッポニカ) 「ファイルフォーマット」の意味・わかりやすい解説
ファイルフォーマット
ふぁいるふぉーまっと
file format
コンピュータなどで利用するファイルの保存形式。ファイル形式ともいう。ファイルは、その内容によって記述方法が違うため、属性にあわせたファイルの保存形式が用いられる。その体裁や型をフォーマットという。
それぞれのデータ配列や形式によってファイルフォーマットも異なるため、細かく分けると1000以上のファイル形式があるとされるが、大きくバイナリーファイルとテキストファイルに二分することができる（厳密には、二進数で記述されたファイルはすべてバイナリーファイルであるためテキストもバイナリーに含まれるが、一般的には別扱いにする）。テキストは、ASCII(アスキー)やシフトJIS(ジス)、Unicode(ユニコード)といった共通の文字コードにのっとってデータ化された文書であり、人がそのまま読めるデータである。それ以外のデータがバイナリーで、それぞれが別の方式で記述されている。その規則性の違いがファイル形式の違いになる。
ファイル形式の判別や分類を行う際、DOS(ドス)やWindows(ウィンドウズ)では拡張子を用いることが一般的で、Mac OS(マックオーエス)ではファイルに含まれる属性で判断することが多い。また、各ファイルを利用するには、それぞれのファイル形式に対応したアプリケーションを使う必要がある。
ファイル形式を拡張子で分類すると、「.txt」で表されるテキスト以外に、実行ファイルの「.exe」や「.com」、「.bat」、画像の「.bmp」や「.jpeg」、HTML文書の「.html」や「.htm」などの汎用性の高い形式のものがある。ほかに、マイクロソフトのワードWordの「.doc」や「.docx」、エクセルExcelの「.xls」や「.xlsx」など特定アプリケーションでの使用を前提とした形式のファイルも多い。
［編集部］