世界大百科事典(旧版)内のフリント,L.H.の言及
【フィトクロム】より
…野外の植物では日暮れどきにはフィトクロムのかなりの部分はPFRになっているが,夜半にはほとんどがPRとして存在しており,このような変化が,日周的に起こる植物体内の種々の反応に意味をもっているものと考えられる。 1935年にスミソニアン研究所のフリントL.H.FlintとマッカリスターE.D.McAlisterがレタス品種グランドラピッドの種子の発芽が580~700nmの波長域の光で促進されることを見つけたのがフィトクロム発見への端緒となった。これを受けて52年にアメリカ農務省農学研究所のボースウィックH.A.Borthwickらは同研究所に大型スペクトログラフを建設し,光発芽の作用スペクトルを測定するとともに,発芽に最も有効な660nmの赤色光とその効果を打ち消す730nmの近赤外光を交互になん回か与えた場合,発芽率は最後に受けた光が赤色光であるか近赤外光であるかによって決まるという光可逆性現象を発見した(表1)。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」