世界大百科事典(旧版)内のフレンケル,A.A.の言及
【数学】より
…実数論は,彼らによって自然数論に帰着されたが,デデキントやG.ペアノは,集合と写像の考えを用いて自然数論を公理的に構成した。集合一般はカントルによって初めて考察の対象とされたが,それをあまり素朴に扱うと逆理が生じて矛盾の起こることが示され,E.ツェルメロやA.フレンケルはそれを避けるような公理を設け,それに基づいて集合論を展開した。 1900年パリで開かれた国際数学者会議で,ヒルベルトは今世紀の研究の対象となるべき23の数学の問題を挙げたが,その一つは算術(すなわち自然数論)の無矛盾を示すことであった。…
【連続体問題】より
…カントル以降カントルの素朴な集合論を公理を使って再構成する公理的集合論が展開され,連続体仮説の正否をめぐって研究が続けられた。1940年,K.ゲーデルはツェルメロE.F.F.Zermelo(1871‐1953)とフレンケルA.A.Fraenkel(1891‐ )によって提出された集合論の公理系がその内部に矛盾を含んでいなければ,この公理系(ZF公理系)に連続体仮説と選択公理をつけ加えたものも内部に矛盾を含まないことを示した。さらに63年,コーエンP.J.Cohen(1934‐ )は,ZF公理系と連続体仮説と選択公理は独立であることを示した。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」