ブナS(読み)ぶなえす

世界大百科事典(旧版)内のブナSの言及

【合成ゴム】より

…合成ゴムの原料としてイソプレン,ブタジエン,ジメチルブタジエンなどの適否が検討された結果,ブタジエンが最も有望であるとされ,その合成法,重合法が研究された。ドイツのイーゲー・ファルベン社ではブタジエン(Butadien)をナトリウム(Natrium)触媒で重合させて合成ゴムを得たことからブタジエン系合成ゴムをブナBunaとよび,その後,重合法が変わってナトリウム触媒を用いない乳化重合法になっても,ブタジエンとスチレンの共重合ゴムをブナS,ブタジエンとアクリロニトリルの共重合ゴムをブナNなどと同様の名称でよんだ。33年にはドイツにナチ政権が成立し,ブナゴムの工業生産が強力に推進され,35年には月産25t,43年には年産1万1000tものブナSが生産されるようになった。…

【スチレン・ブタジエンゴム】より

…合成ゴムの中で最も多く生産,使用されている代表的な品種で,自動車タイヤをはじめほとんどのゴム製品に使用される汎用合成ゴムである。1930年代にドイツで研究,工業化されブナS(Buna S)の商品名で市販された。太平洋戦争中はアメリカにおいて政府管理のGovernment Synthetic Rubber Programにより軍需用にGR‐Sの名称で大量に生産,使用された。…

※「ブナS」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」