ブライス,J.(読み)ぶらいす

世界大百科事典(旧版)内のブライス,J.の言及

【アメリカン・コモンウェルス】より

…イギリスの政治家で歴史学者のブライスJames Bryce(1838‐1922)の総合的なアメリカ論。1888年刊。…

【政治学】より

…このようにして政治学の対象と方法は一挙に拡大し,政治学は狭義の政治現象だけではなく,多くの分野へと分化しながらもあらゆる人間事象を考察の対象に入れざるをえない総合科学への道をたどりはじめたのである。 19世紀末から20世紀前半へかけてのこのような政治学の転換は,各国民主政治の慣行を比較研究したJ.ブライス,大衆の政治行動の非合理性を把握することを説いたG.ウォーラス,政治を過程としてみることをはじめたA.F.ベントリー,政治においてつねに変わらぬ支配エリートを研究したG.モスカ,大衆組織における寡頭支配の鉄則を指摘したR.ミヘルス,世論がステレオ・タイプによって支配されていることを分析したW.リップマンなどの業績に典型的に示されている。これらの政治研究者たちに共通に分けもたれていたのは,政治学を経験的・実証的な学問として自立させたいという強い志向だった。…

【政党】より

…また政党は定義上,個別的・部分的利益の表出を事とし,みずからは直接に政権を担当せず,議会や政府に〈圧力〉をかけることによって目的を達成しようとする〈圧力団体〉とは,基本的に類を異にする。
【政党の発達史】
ブライスJames Bryce(1838‐1922)が《近代民主政治Modern Democracies》(1921)の中で,〈第1に,政党は不可避である。いままでに,大規模な自由主義国で政党をもたない国はなかったし,政党なしに代議政治が運営可能であることを示したものは,ひとりもいない〉と述べたことは,よく知られている。…

【民主主義】より

…そもそも民主主義とは参加(政治参加)なのか抵抗なのか,仮に参加だとしても,民主主義はそれを支える特定の文化なしに実現可能か否か,一般に現状での参加は不十分であって,より多くの参加なしには真の民主主義とはいえないのではないか,いや政治過程への人々の活発な参加はむしろ端的に全体主義に帰着するのではないか,民主主義の統治能力は信頼しうるのか,さらにまた,国際間の問題を考えてみれば,かつてトックビルが期待したように,民主主義は必然的に平和主義をもたらすであろうか。民主主義にとって自治の実践の重要性を指摘した,現代民主主義論最大の古典の一つである《近代民主政治》(1920)の中で,J.ブライスは,〈民主主義は国際関係を改善し,平和を確保する点に業績が乏しかった〉けれども,それでも,大戦の〈禍害の責を負うべきは民主政治ではなく〉,責任は〈人間性における欠陥〉や〈傍若無人な軍事的野心〉や〈ナショナリズムの熱情〉にあると述べた。しかし,果たして安心してそういいきれるであろうか。…

※「ブライス,J.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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