世界大百科事典(旧版)内の《ブライズデール・ロマンス》の言及
【ホーソーン】より
…《七破風の屋敷》(1851)は,1692年セーレムの魔女裁判に際し,ホーソーンの4代前の先祖が判事として過酷な判決を下し,被告に呪われたという伝説に基づき,先祖の罪が子孫に及ぼす重圧を考えた傑作。続く《ブライズデール・ロマンス》(1852)は,ブルック・ファームでの体験を素材に,人類愛に燃え犯罪者の更生施設をつくることを夢見ながら,自分の計画におぼれるあまり人間性を失う男を主人公に,黒髪と金髪の異母姉妹の葛藤を描き緊密な構成を誇る。 53年,大学時代の友人フランクリン・ピアースが大統領となったため,イギリスのリバプールの領事となり,4年間務めた後イタリアを旅行,そのときの見聞を利用してゴシック・ロマンス風の《大理石の牧神》(1860)を出版した。…
※「《ブライズデール・ロマンス》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」