ブルゴーニュ館劇場(読み)ぶるごーにゅかんげきじょう

世界大百科事典(旧版)内のブルゴーニュ館劇場の言及

【演劇】より

…そこには舞台への吸収力と,舞台・客席の相互浸透という二つのベクトルがあるように思うが,ともあれヨーロッパで16世紀末に出現する一連の常設劇場の中では,エリザベス朝ロンドンのグローブ座(シェークスピアの常打ち小屋)などが,客席張出し型(張出舞台)によって中世末期の祝典劇の参加の構造を保っている。それに対して,A.パラディオ設計になるテアトロ・オリンピコ(オリンピコ劇場)やパリの最初の常設劇場であるブルゴーニュ館劇場(ブルゴーニュ座)は,すでに舞台・客席対面型の配置をとる。 これら常設劇場の出現で注目すべきことは,一方ではそれが文学戯曲の成立・完成による,言葉を中心とした演者・観客双方における新しい集中の仕方の優位と不可分であること,しかも他方では,オペラやバレエといった舞台機構の技術的洗練による大スペクタクルの実現と演劇内部へのその統合という,視聴覚両面における総合的幻想快楽の追求を可能にする事件でもあったことである。…

※「ブルゴーニュ館劇場」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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