ブレサンブランス(読み)ぶれさんぶらんす

世界大百科事典(旧版)内のブレサンブランスの言及

【古典主義】より

…すなわち,単一の場所で,太陽の一巡(最終的には夜明けから日没まで)という単位時間内に,一つの主筋へと有機的に統合された筋をもつまとまりのある一つの劇的事件が展開されねばならない。この原理が活かされるためには,理性に照らして自然に見える〈真実らしさ(ブレサンブランス)〉つまり劇行為の内的必然性が不可欠であり,またそのような虚構の納得性を保証するものとして読者・観客の〈趣味〉(美的判断)との合致,すなわち〈適切さ(ビアンセアンス)〉が配慮されなければならない。〈悲劇〉と〈喜劇〉という二大ジャンルの峻別も,〈真実らしさ〉と〈適切さ〉の原理を介して,同時代の社会的・文化的階層性に照応している(〈悲劇〉は単に悲壮な物語ではなく,個人の運命と天下国家の運命とが相関的であるような人物,つまり王侯に起こる事件であり,それに対して〈喜劇〉は主として町民階級の日常性を主題にする)。…

※「ブレサンブランス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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