世界大百科事典(旧版)内のブレーク,P.の言及
【イギリス美術】より
… 〈コモン・センス〉という言葉に象徴されるイギリス人の穏健な良識感覚は,大陸における未来主義や表現主義のような前衛的・急進的な芸術運動を生むには適さなかった。その反面で,イギリスの自由主義的な精神風土は,美術にあっては,フランスやイタリアにおけるような権威主義的なアカデミズムや強固な伝統の欠如と相まって,W.ブレーク,ターナー,元来はスイス人のJ.H.フュッスリなどの破格的・独創的な芸術家を生む要因ともなった。 イギリス美術の造形的・様式的特質としては,色彩よりも線,とりわけ曲線のもつ表現的,装飾的,あるいは象徴的効果に対して敏感であることがあげられる。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」