世界大百科事典(旧版)内のプロト幾何学様式の言及
【幾何学様式】より
…この図形化・抽象化の傾向はすでにミュケナイ美術にも認められるが,幾何学様式はこのギリシア人のもつ知的・構成的な造形感覚がはじめて最も純粋な形であらわれたものといえよう。幾何学様式の最初の段階(前1000‐前900ころ)は,とくに〈プロト(原)幾何学様式〉と呼ばれ,ミュケナイ美術衰微期と幾何学様式とを仲介する段階と見られる。この時期の陶器は仕上げが粗略であり,幅広い黒色帯や波状文のほか,コンパスで描かれた同心円や同心半円などがとくに好まれている。…
※「プロト幾何学様式」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」