ベイル,M.(読み)べいる

世界大百科事典(旧版)内のベイル,M.の言及

【オーストラリア】より

…一方,前述のブレナンの系譜に近く,社会性や文化ナショナリズムは個の神秘を共同体の中に解消し,この国の文学の不毛性の原因になるとしてそれらを拒否し,西欧現代文学の手法に依拠して個の内面を深く掘り下げる傾向の作家に,リチャードソンHenry Richardson(1870‐1946),ステッドChristina Stead(1902‐83),P.ホワイト,ストーRandolph Stow(1935‐ )らがいる。1960,70年代世界的に開花した反体制文化のオーストラリア版代表作家はムアハウスFrank Moorhouse(1938‐ ),ワイルディングMichael Wilding(1942‐ ),ベイルMurray Bail(1941‐ )らで,上記二大系譜を小規模ながら止揚した形になっている。一方,反体制文化とは関係なく,ムアハウスらの先駆となった作家に,強烈なパロディ的言語のコラージュを作り上げる短編作家ポーターHal Porter(1911‐84),超現実主義的作風のアイアランドDavid Ireland(1927‐ )がいる。…

※「ベイル,M.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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