世界大百科事典(旧版)内のベラパミールの言及
【血圧降下薬】より
…ニトロプルシッドナトリウムは,細動脈も静脈もともに弛緩させるが,静脈内への注入でのみ有効である。ベラパミール,ジルチアゼム,ニフェジピンなどカルシウム拮抗薬と呼ばれる薬物は,血管平滑筋細胞の収縮に必要なカルシウムイオンが細胞内に流入するのを抑えて血管拡張をひきおこすので,心臓の冠血管を広げて狭心症の治療に使われるが,最近は高血圧症にも使われるようになった。血管平滑筋細胞上のアドレナリン作動性α受容体を遮断する薬物は,交感神経の血管支配を切って血管を拡張させ血圧を下降させる。…
【鎮痙薬】より
…内臓平滑筋の異常な収縮・痙攣(けいれん)をゆるめ,痙攣による内臓痛を除く薬物をいう。2種類に大別され,一つはアトロピンによって代表される副交感神経抑制薬(抗コリン薬)で,向神経性鎮痙薬とかアトロピン様作用薬ともいう。アセチルコリンと抑制的に拮抗し,神経の興奮の伝達を遮断し,痙攣をゆるめる。他の一つは平滑筋細胞に直接作用して痙攣を抑える薬物で,向筋肉性鎮痙薬あるいはパパベリンがこの代表的な薬物であることから,パパベリン様作用薬などともいう。…
※「ベラパミール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」