世界大百科事典(旧版)内のベルリン酸の言及
【シアノ鉄錯塩】より
…これは黄血塩と鉄(III)塩との反応で得られるが,赤血塩と鉄(II)塩との反応でも同様の青色顔料が得られ,こちらはターンブルブルーと呼ばれた。後になって両者は同じものであることがわかり,鉄(II)および鉄(III)をシアノ基が橋架けしたベルリン酸塩なる巨大分子錯体であることが推定された(構造単位はFeIII[FeII(CN)6FeIII]3,ただしベルリン酸H[FeII(CN)6FeIII]自体は得られていない)。結晶構造も立方体の頂点にFeII,FeIIIが位置し,稜にCN-が位置するものと推定されたが,この構造ではFeIIとFeIIIの数が異なることは説明できなかった。…
※「ベルリン酸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」