世界大百科事典(旧版)内の《ベンベヌート・チェリーニ》の言及
【チェリーニ】より
…また,酒,決闘,公金横領,投獄,逃亡など波乱に富んだ生涯や,クレメンス7世,フランソア1世,コジモ1世時代の世相,芸術家のエピソードを交えながら自分の作品について語った《自叙伝》(初版1728,ナポリ)は,美術史上の貴重な資料たるにとどまらず,自伝文学としてもすぐれた作品と評価されている。なお,ベルリオーズはこの《自叙伝》をもとに,オペラ《ベンベヌート・チェリーニ》(1838初演)を作曲している。【鍵和田 務】。…
【ベルリオーズ】より
…生活の困窮や彼のしんらつな批評に対する反感,大多数の公衆の無理解など,彼を取り巻く状況は厳しかった。しかし,なお作曲活動を続け,《レクイエム》(1837),オペラ《ベンベヌート・チェリーニ》(1838),劇的交響曲《ロミオとジュリエット》(1839)などの作品を生み出した。作曲家として名を成したとはまだいえなかったが,39年彼はパリ音楽院の図書館の主事補に任命され,40年には七月革命の10周年記念に《葬送と勝利の交響曲》の作曲も依頼された。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」