世界大百科事典(旧版)内のペスタロッチ主義運動の言及
【直観教授】より
…この主張は古代から存在するが,17世紀にJ.A.コメニウスがその主著《大教授学Didactica magna》においてその理念と方法を詳しく説いて以来,近代教育学の基本的な課題の一つとされてきた。なかでもJ.H.ペスタロッチは,概念の形成に先んじて直観を重視することを教育改革の基本とする理論や実践を深く追求し,その後の〈ペスタロッチ主義運動〉といわれる改革への努力も,具体的には直観教授のあり方を問うことをもって課題としたといってよい。日本においては,アメリカに〈オブジェクト・レッスンobject lesson〉として伝わっていたペスタロッチ主義運動が,明治初期にアメリカ人教師M.M.スコットや高嶺秀夫らの留学生によって紹介され,〈庶物指教〉という名で普及した。…
※「ペスタロッチ主義運動」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」