世界大百科事典(旧版)内のペルセスの言及
【アンドロメダ】より
…しかし,かねてよりアンドロメダと婚約していた叔父とその一味が2人を襲ったので,ペルセウスはメドゥーサの首を見せて彼らを石と化せしめた。その後アンドロメダは,のちにペルシア王家の祖となった長子ペルセスPersēsを父王のもとに残して夫とともに故国を去り,さらに5男1女の母となった。彼女とその夫,両親および怪物はのちに星座になったという。…
【ヘカテ】より
…その名は〈遠(とお)はたらきの女〉の意。彼女に言及している最古の文献,ヘシオドスの《神統記》によれば,彼女はいずれもティタン神のペルセスPersēsとアステリアAsteria(アポロンとアルテミスの母レトの姉妹)の娘で,ゼウスから大いなる栄誉を与えられて天と地と海における権能を有し,祈りを捧げる人間にあらゆる状況における幸運をさずけるという。しかし彼女はのちに地下の冥界と関係づけられて,夜,魔法,妖怪変化の支配者となり,松明を手にし,地獄の犬どもを従えて三つ辻に出没する恐ろしい女神と考えられた。…
【ヘシオドス】より
…伝統的叙事詩の言語を用いているが,ホメロス派の詩風とは趣を異にして,詩人自身の現実や価値観を直截な表現に託している。彼自身の言葉によれば,父は小アジアのアイオリス人の植民地に住み,船を操り貿易を業としたが,のちボイオティアの寒村アスクラに移り住み,ヘシオドスとペルセスPersēsの兄弟はそこに生育した。《神統記》序詞によれば,ヘシオドスがヘリコン山の山腹で羊飼いの暮しをしていたとき詩神(ムーサたち)が現れ,彼に詩人になるようにと月桂樹の杖を与え,声と言葉を吹きこみ,人間の来し方行く末の偉業をたたえ,とこしえなる神々の族に賛美を尽くすようにと命じたという。…
※「ペルセス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」