世界大百科事典(旧版)内のホイップル,F.L.の言及
【彗星】より
…中央集光の中心付近には,すい星の本体である核が存在するはずであるが,地球から直接は見えないものと考えられる。核の大きさは直径1~10kmほどで,1950年代にアメリカのホイップルF.L.Whippleは,〈汚れた雪玉〉説と呼ばれるモデルを唱えた。すい星核はメタン,二酸化炭素,アンモニア,水などが凍ってできた雪と,直径が数cm以下のあらゆる大きさをもった固体粒子がまじりあった一つの不規則な形をした塊で,質量1015g,平均密度1.1g/cm3,10~100時間の周期で自転しているらしい。…
【太陽系】より
…しかしこのラッセル=リトルトンの遭遇説は,微惑星説,潮汐説ともども,恒星から噴出した高温ガス粒子は微惑星や惑星に固まるどころかまたたくまに雲散霧消してしまうというスピッツァーL.Spitzerの指摘(1939)によって短命に終わったのである。 以上はいわば歴史的な太陽系起源説であるが,もっと新しい説にはスウェーデンのH.アルベーンの電磁捕獲説(1942),ドイツのC.F.ワイツツェッカーの渦動星雲説(1944),ソ連のシミットO.Yu.Shmidtの隕石捕獲説(1944),イギリスのホイルF.Hoyleの連星説(1944),アメリカのホイップルF.L.Whippleの光圧星雲説(1947)などがある。また,現代ではソ連のサフロノフV.S.Safronovの星雲説(1969),アメリカのキャメロンA.G.W.Cameronの星雲説(1978),そして日本では京都モデル,非均質モデルがあり,いずれも星雲説である。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」