ホジキン,A.L.(読み)ほじきん

世界大百科事典(旧版)内のホジキン,A.L.の言及

【活動電位】より

…この電位変化はベルンシュタインJ.Bernsteinによって負電位が0となる脱分極によると説明された。そののちホジキンA.L.HodgkinとハクスリーA.F.Huxleyによりイカの巨大神経に直接電極を挿入し,膜内外の電位差が測定され電位の逆転が発見された。これを説明する説として興奮に伴ってイオンの透過性に変化が生じることで説明するイオン説が提唱された。…

【神経系】より

… 神経細胞のもう一つの特性として,神経繊維では,信号として一定波形のインパルスが伝播(でんぱ)することが知られている。このインパルスの発生を説明するモデルとしては,ホジキンA.L.HodgkinとハクスリーA.F.Huxleyが,ヤリイカの巨大神経繊維の実験データに基づいてたてたH‐H方程式(1952)がある。これは,神経繊維の膜を横切って流れるイオン電流についてのひと組みの微分方程式であるが,この性質が,フィツヒューR.Fitzhugh,南雲仁一らによって詳しく調べられ,より扱いやすい数学モデルおよび電子回路モデル(1962)が提案された。…

【神経生理】より

…特に,神経細胞の活動様態は電気的な現象としてとらえることができることから,このような電気現象を手がかりに,単一神経細胞における情報処理,神経細胞集団における情報処理のしくみをとおして脳の情報処理のしくみを明らかにしようとしており,ときには電気生理と呼ばれることもある。
[神経生理学の研究領域]
 神経生理学は,20世紀初頭にイギリスの生理学者C.シェリントンに始まり,E.D.エードリアン,A.L.ホジキン,A.F.ハクスリー,B.カッツによる興奮性膜の性質に関する一連の研究を経て,ガラス微小電極を使用した細胞内記録法による単一神経細胞での情報処理機構の研究,金属微小電極を使用した細胞外記録法による感覚系や運動系の情報処理機構の研究,そして無麻酔動物の脳の単一神経活動の記録により学習や記憶のしくみを明らかにする研究などが広く行われている。 神経生理の研究での主要な分析対象として,神経細胞の示す電気的現象である活動電位がある。…

【認知科学】より

… 1950年代には,脳神経細胞とそのモデルの研究が盛んになった。たとえば反応選択性ニューロン(ヒューベルD.HubelとウィーゼルT.Wiesel),神経細胞の情報伝達機構(ホジキンA.L.HodgkinとハクスリーA.F.Huxley)などがある。他方,言語,思考,記憶など,心のはたらきの情報表現や情報処理に関して,それまでなかった新しい知見が得られた。…

※「ホジキン,A.L.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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