世界大百科事典(旧版)内のほりかねの井の言及
【井戸】より
… 井戸は板やくりぬいた大木で井桁・井筒を作り,垂直に埋めて作った比較的浅いものが多かったが,平安時代後期ごろからは,井桁や井筒を自然石や加工した板石で築くものが多くなった。しかし関東地方では台地を漏斗状に掘りこんで,その底部に井戸のある巨大なものがあり,《枕草子》に〈ほりかねの井〉として伝えられるものもあった。中世住居遺跡から数多くの井戸の遺構が発掘されているし,また青竹の節を抜いて逆さに立て〈金貴大徳〉という陰陽道の呪札を付して埋められた井戸も発掘されていて,中世人の井戸に対する信仰の深さを物語っている。…
※「ほりかねの井」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」