《ぼく自身の歌》(読み)ぼくじしんのうた

世界大百科事典(旧版)内の《ぼく自身の歌》の言及

【ホイットマン】より

…〈何ものも歩みをとどめえず,つねに混沌のままでありつづける溶岩の流れ〉というある研究家の評言どおり,いまや実現を断念した理念が,内攻し,屈折し,いわばそれ自体となって,〈拘束を受けず本来の活力のままに〉歌い出したのである。代表作である《ぼく自身の歌Song of Myself》の一節を引けば,〈ぼくをつなぎとめ押さえつけていた束縛(いましめ)がぼくを離れる……旅ゆくぼくの道づれはぼくの幻想〉なのであり,もはや現実世界の〈束縛〉にはとらわれず,〈ぼく〉は思いのままに〈幻想〉を繰り広げる。 ところが翌56年に出た第2版は,詩編の数が大幅に増えただけでなく,目次ができ,表題がつけられ,句読法も伝統的なものに変わる。…

※「《ぼく自身の歌》」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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