世界大百科事典(旧版)内のボゾン模型の言及
【原子核】より
…さらに比較的重い原子核の結合エネルギーやエネルギー準位の分析から,原子核が超流動体と類似の性質をもつことも指摘され,上で述べた独立粒子運動および変形した原子核の回転という描像とあいまって,広い領域の原子核の性質が系統的に記述できるようになった。このような原子核構造の研究は,加速器の発達や測定技術の改良で多くの精密な実験データが得られるようになったことにより長足の進歩を遂げ,集団運動の新しい記述法としての相互作用するボゾン模型や,非常に大きな角運動量をもつ状態の研究などが最近の原子核物理学における興味ある話題となっている。
[核反応による原子核の研究]
一方,原子核も含む種々の粒子と原子核との衝突を扱う原子核反応の研究は,衝突による複合核の形成とその崩壊という描像に基づくN.ボーアの複合核模型から始まった。…
※「ボゾン模型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」