世界大百科事典(旧版)内のポット,P.の言及
【癌】より
…食物や生活習慣が癌の発生に大きなかかわりをもっている。(1)癌原物質探求の歴史 イギリスの外科医ポットPercival Pott(1714‐88)は1775年に煙突掃除人に陰囊癌が多いこと,それは陰囊が長い間すすにさらされているためではないか,と記載した。これは,環境中に癌原因子が存在することと,職業癌の存在に関する最初の明確な記載であった。…
【職業癌】より
…職業労働に従事して,その作業環境にある発癌要因によって発生する癌を職業癌という。世界で最初に発見され記載された職業癌は,煙突掃除夫のばい(煤)煙による陰囊癌である(イギリスのポットPercival Pott(1775)による)。日本では黒田静,川畑是辰によるガス炉工の肺癌が最初である(1936)。…
【職業病】より
…そこには鉱夫,鍍金屋,化学者,陶器師,鍛冶屋,薬剤師,染物屋,油製造人,石屋,織物工,農民,漁夫など50余の職種について,その労働環境に起因する疾病が詳細に記述されている。また75年イギリスの外科医ポットPercival Pott(1714‐88)は煙突掃除人の職業病といえる陰囊癌がすす(煤)に原因があることをつきとめた。近代イギリスで煙突掃除に従事していた貧民の少年たちは,いわば職業癌患者第1号といえる。…
※「ポット,P.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」