ポヤール,B.(読み)ぽやーる

世界大百科事典(旧版)内のポヤール,B.の言及

【アニメーション映画】より

…さらにナチ強制収容所を背景に,極限状況下の人間性をえぐり出した〈切紙アニメ〉の《点呼》(1970)の作家リシャルド・チェカワも注目されたが,のち劇映画に転じた。 〈ヨーロッパの人形芝居のゆりかご〉といわれるチェコでは,みずから人形劇団を主宰していたJ.トルンカが,1945年,国立映画アニメ・スタジオ(プラハ)の主任となって独自の人形アニメの世界を築き上げ,長編《皇帝のナイチンゲール》(1948),《バヤヤ王子》(1950),《真夏の夜の夢》(1959)や《二等兵シュベイク》シリーズ(1951‐55),中編《天使ガブリエルと鵞鳥夫人》(1965)などで,人形映画のアニメートの壁を破ったみごとなテクニックを開拓して,〈第四次元の映画世界〉〈第8芸術〉(ジョルジュ・サドゥール)とまで呼ばれ,彼の下からは,チェコ人形劇の代表的キャラクターであるシュペイブルとフルビーネックをアニメ化した《探偵シュペイブル氏》(1956),《フルビーネックの夢》(1955)の演出を担当したブシェティスラフ・ポヤールが育った(ポヤールは59年に一本立ちし,《猫の話》(1960)などで〈切紙アニメ〉にも手を染めた)。首都プラハの国立映画アニメ・スタジオを本拠地としたトルンカ,ポヤールらに対し,モラビアのゴットワルドフ(現,ズリーン)に設立された国立人形映画スタジオを拠点とするカレル・ゼーマンと女流作家ヘルミナ・ティルロバは,実写の人間と人形を〈共演〉させる作品に独自のスタイルを築いた。…

※「ポヤール,B.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android