マティルデ(読み)まてぃるで

世界大百科事典(旧版)内のマティルデの言及

【イルネリウス】より

…最初は自由学芸の教師であったらしく,修辞学の枠内で法律の教育を行っていたが,その後ローマ法大全そのものに全体的に通暁しようと努め,それを主たる教育対象とするにいたったとみられる。こうした革新に対し,ボローニャの指導層が明確な対応を示さなかった中で,トスカナ辺境伯マティルデは,遅くとも1113年以降には,イルネリウスを自己に付き従う法律家のひとりに加えた。マティルデの個人的保護下におかれたことで,イルネリウスの教育には,同様の試みをした先輩ペポPepoやその他の法律教師が有していたよりも高い権威が付与されることにもなった。…

【トスカナ[州]】より

…とくに十字軍によってピサが発展し,地中海貿易の重要な拠点としてジェノバとの間に激しい競争を行うようになっただけでなく,アルノ川流域一帯の内陸部に影響力を及ぼすにいたった。
[コムーネの時代]
 1115年,女伯カノッサのマティルデMatilde di Canossa(1046‐1115)の死去によってトスカナの支配者がいなくなった。この時期に各都市の自立性が一段と強まり,コムーネが形成されるようになった。…

【フィレンツェ】より

…この時代の民衆宗教運動や教会改革は都市住民の市民意識を覚醒させた。叙任権闘争における教皇側の有力者であったカノッサのマティルデMatilde di Canossa(1046‐1115。トスカナ辺境伯)の支配下で少しずつ都市の自治権を獲得し,1115年のマティルデの死後自治都市(コムーネ)となった。…

※「マティルデ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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