マディーナト・ハーブー(読み)までぃーなとはーぶー

世界大百科事典(旧版)内のマディーナト・ハーブーの言及

【エジプト美術】より

…この内陣部の前には多柱室,中庭,ピュロンなどがあって,一般の神殿と同様の構成になっている。しかし,ディール・アルバフリーのハトシェプスト女王の神殿のように階段テラス状の配置をもつユニークな例,マディーナト・ハーブーMadīnat‐Hābūのラメセス3世神殿のように神殿の周囲に宮殿,管理事務所,倉庫群,兵舎などを配置し,その全体を城壁と濠で囲んで要塞のようになったものもある。一般に神殿の正面には,入口の両脇に傾斜した壁面をもつ二つの塔をつけたピュロン(塔門)を建てる。…

【神殿】より

…王を祭る葬祭神殿は,王と太陽神ラーおよび多くの神々の複合神殿となっていて,聖所は複雑であるが,基本的には普通の神殿と変りがない。マディーナト・ハーブーMadīnat‐Hābūにあるラメセス3世神殿は石造の大神殿を中心に,煉瓦造の付属建物が建てこまれた,314m×210mの巨大な神域をなしていた様子が知られる。エジプト美術[建築]
[ギリシア・ローマ]
 ギリシアの神殿は,初めは日乾煉瓦の壁と木の柱で建てられていたが,前6世紀ころから石造となり,独自の建築様式が確立された。…

【堀】より

…【高橋 康夫】
[西洋]
 都市や城郭や建物を囲む堀は建築の起源と同じくらい古く,たとえば,イラクのテル・グッバで発掘された円形建造物(前3000ころ)も環状の空堀で囲まれていた。古代エジプトの第12王朝(前1870ころ)にヌビアにつくられたブヘンBuhenの要塞は幅9m,深さ7mの空堀で囲まれ,第20王朝の神殿都市マディーナト・ハーブーMadīnat‐Hābū(前1200ころ‐前1160ころ)の煉瓦造の周壁も空堀で取り巻かれていた。初期の防備施設は土塁を築くことから始まり,土塁用の土を採掘するため,前方に自然に堀がつくられ,堀によって土塁の効果がさらに高められていた。…

※「マディーナト・ハーブー」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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