世界大百科事典(旧版)内のマルティウス月の言及
【マルス】より
…古代ローマの軍神。ギリシア神話のアレスと同一視された。ローマの旧暦ではのちの第3月が正月であったが,古人はこれをマルスに献じてマルティウスMartius月と呼んだ。英語のMarchなど,近代西欧語の3月名はここからきている。彼はユピテルに次ぐ国家の守護神としてあつく崇められ,開戦の際には,将軍がフォルムのレギア(王宮)で彼の聖なる槍を振り,〈マルスよ,起きよ〉と叫ぶならわしであった。祭儀は,古代人の軍事行動の開始期の3月とその終止期の10月に集中しており,戦車競走,ラッパの祭,武具の潔めの祭などが行われた。…
※「マルティウス月」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」