マルディ・グラ(読み)まるでぃぐら

世界大百科事典(旧版)内のマルディ・グラの言及

【カーニバル】より

…この祭礼の最終日が,ラテン語のカロ・ウァレcaro vale(肉よさらば)やカルネム・レウァレcarnem levare(肉食禁止)を語源とするカーニバルだが,祭礼全体もカーニバルと呼ばれた。カーニバルの最終日をフランス語ではマルディ・グラMardi gras(ふとった火曜日),ドイツ語ではファストナハトFastnacht(肉断ちの夜)という。 カーニバルは社会の全民衆を包み込み,演ずる者と観る者を区別しなかったこと,グロテスク・リアリズムと呼ばれる特別な言語,身ぶり,衣装,過剰な装飾などを用いて見世物や行列を広場や街路で繰り広げ,物質性,肉体性を称揚し,精神性,正統性を格下げしたこと,新鮮な一体感と世界感覚を人々に呼びさまし,物質的にも豊かなユートピアを年に1度実現したこと,そして世界と生命の更新という,季節変化の概念や農事暦に由来する宇宙論的発想に基づいていたことなどの諸特質において,教会が支配していた封建的な当時のヨーロッパ社会の他の祭礼と大きく異なっていた。…

※「マルディ・グラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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