世界大百科事典(旧版)内のミュラー,E.W.の言及
【電界イオン顕微鏡】より
…このなかで最も進歩が著しいのは電界イオン顕微鏡で,試料自身の電子やイオンを用いずに,外部から供給されたイオンを試料表面から蛍光板上へ投射結像させるものである。電界イオン顕微鏡はミュラーErwin Wilhelm Müller(1911‐77)によって1951年に開発されて以来,改良発展され,現在では人類がつくり出した顕微鏡としては最高の分解能を実現させ,これによって初めて物質の原子配列像の観察が可能となった。 図に示すように電界イオン顕微鏡の基本構造はきわめて簡単であり,その主要部は針状のチップとした金属試料とそれに対向する結像用蛍光板(スクリーン)からなっている。…
【電子放出】より
… 電界放出の応用として電界顕微鏡(FEM。field emission microscopeの略)が1936年にE.W.ミュラーによって発明された。電界顕微鏡は鋭い針状試料のまわりに,導電処理をしたガラスに蛍光物質を塗布したスクリーンを置き,超高真空に排気して,試料とスクリーンの間に1~10kVの電圧をかけ,飛び出てくる電界放出電子の像をスクリーン上で観測するものである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」