世界大百科事典(旧版)内のミリューチン,D.A.の言及
【大改革】より
…しかし,市議会はその選挙でも財産による法定資格が定められ,実際には大ブルジョアジーと特権身分の代表が支配権を握り,その活動もツァーリの行政当局の監視の下にあった。軍制度については,61年末に陸軍大臣に就任したD.A.ミリューチンが強い反対勢力のなかで改革事業を推し進め,軍管区制を導入したほか,74年1月1日の兵役令によって国民皆兵の原則を提示し,現役期間を短縮し,予備役制を導入した。以上の〈大改革〉は,自由主義的原則に基づいてこれまでの身分的体制を解体しようとするものであったが,貴族およびツァーリ政府の支配も根強く,不徹底に終わった。…
※「ミリューチン,D.A.」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」