世界大百科事典(旧版)内のムアーマラートの言及
【イスラム】より
…コーランにはこのように記されている。 後のウラマー(学者,宗教指導者)の整理するところによれば,コーランに記されたイスラムの教義はイーマーンīmān(信仰),イバーダート‘ibādāt,ムアーマラートmu‘āmalātからなる。イーマーンは,後にアッラー,天使,啓典,預言者,来世(アーヒラākhira),予定の六信として定型化された信仰内容で,そのうちとくに重要なものがアッラーと,最後の預言者としてのムハンマドであることは言うまでもない。…
【シャリーア】より
…事実,シャリーアは個々のムスリムの〈宗教的〉生活のみならず,〈現世的〉〈世俗的〉生活をも具体的に規制するものである。その内容は,浄め,懺悔,礼拝,ザカート,断食,巡礼,葬制などにかかわる〈儀礼的規範(イバーダート)〉から,婚姻,離婚,親子関係,相続,奴隷と自由人,契約,売買,誓言,証言,ワクフ(寄進財産),訴訟,裁判,非ムスリムの権利と義務,犯罪と刑罰,戦争などの公・私両法にわたる〈法的規範(ムアーマラート)〉をも含む。そのようなものとして,シャリーアはまた特殊な人に限定されるのではなくて,未成年や禁治産者などを除いて,原則として共同体の成員すべてに等しく適用される規範である。…
※「ムアーマラート」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」