ムスカリン様作用(読み)むすかりんようさよう

世界大百科事典(旧版)内のムスカリン様作用の言及

【アトロピン】より

…薬理作用は抗アセチルコリン作用(抗コリン作用)と中枢作用がある。抗アセチルコリン作用はアセチルコリンのムスカリン様作用(副交感神経節後繊維が支配する平滑筋におけるアセチルコリンの作用で,アルカロイドのムスカリンが選択的に作用する)に拮抗する作用で,この作用をもつものは代表的な副交感神経遮断薬として用いられる。胃や小腸などの消化管,気管支など多くの平滑筋臓器の緊張の緩和(副交感神経の支配が弱い子宮の運動は影響をうけにくい),涙・汗・消化液など腺分泌の減少,瞳孔散大や頻脈をおこす。…

【自律神経薬】より

…アセチルコリンは,副交感神経終末以外にも自律神経節,運動神経終末,中枢神経系などで興奮伝達物質として作動している。したがって,抗コリンエステラーゼ薬によってアセチルコリンの蓄積がおきた結果現れる作用は,副交感神経興奮作用(ムスカリン様作用とも呼ばれる)に加えて,自律神経節興奮や運動神経興奮に由来する作用(ニコチン様作用とも呼ばれる)および中枢神経系での作用が現れることもある。副交感神経興奮薬は,臨床的には,発汗,縮瞳,腸蠕動(ぜんどう)促進などの目的に使われる。…

※「ムスカリン様作用」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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