世界大百科事典(旧版)内のムネラの言及
【ライトゥルギー】より
…指名された該当者(事実上,有資産市民)は原則として,みずから赴き,みずからの経費負担で義務を遂行した。ラテン語での対応語がムネラmuneraであり,ローマ帝国治下の属州都市では,参事会員curialesは名誉職honores(ギリシア語ではarchai)として別扱いされ,ムネラとは区別されたが,参事会員の就任忌避が強まるなかで,この区別は実質的意味を失った。 エジプトでは,ライトゥルギーは対国家強制義務を意味し,ヘレニズム・ローマ初期にはあまり実施されなかったが,紀元後1世紀後半以後しだいに一般的に適用され,ついには県知事stratēgos,村落書記basilikos grammateusより下のすべての役職,奉仕がそれに含まれるに至り,それぞれに詳細な条件が定められて,該当者の範囲の中から任命が行われた。…
※「ムネラ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」