世界大百科事典(旧版)内のメ・オンの言及
【西洋哲学】より
…つまりここでは,フュシスは超自然的原理によって形態や内的構造を与えられる,それ自体ではまったく無構造的(アリュトモスarhythmos)な素材,それ自身のうちにはいかなる形成力ももたない無機的素材とみなされ,その生成消滅も単なる偶然的な変化としか考えられていない。こうした素材はそれだけでは非存在(メ・オンmē on)であり,一定の形相と結びついてはじめて存在者(オンon)たりうるのである。 しかし,考えてみれば,このように相互に内的連関をもたない形相と質料との結合ということでその存在構造の解き明かされうる存在者は限られていよう。…
※「メ・オン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」