もの送り(読み)ものおくり

世界大百科事典(旧版)内のもの送りの言及

【狩猟儀礼】より

…さらに野獣の骨は,もしも無傷に保全されるならば,いずれ肉と毛皮を得てよみがえるという〈骨からの再生〉も広く信じられている。狩猟者がしとめた野獣の解体に際して示す儀礼的慎重さはここに由来するのであり,全骨格を元どおりに正しく組み立てて葬ったり,木に懸けたり,とくに頭骨を保存したり高く掲げたり,また一般には獲物の一部を特別に処置する,いわゆる〈もの送り〉の儀礼は,きわめて普遍的な狩猟儀礼である。アイヌは熊,シャチ,フクロウ,キツネなどの動物を〈送る〉儀礼を〈イオマンテ〉と称するが,とりわけ北方ユーラシアと北米大陸北部に広く分布する〈熊祭〉は,〈もの送り〉の代表例である。…

※「もの送り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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