世界大百科事典(旧版)内のモン・クメール語の言及
【ベトナム語】より
…それより前に中国語から借用されたものは単音節の特徴が強く,固有のベトナム語の語彙の中に混在して借用語の意識が薄い。ベトナム語をタイ語系とする説がその構造上の特色に支えられながら,語彙的要素の共通性という面に弱点があるのに対して,モン・クメール語(アウストロアジア語族)との類似は特に身体名称や数詞などという基本的な語彙について認められるので,その語族に帰属させる説も有力に行われてきたが,非声調言語であるその語族の諸言語との同系関係は証明されるにいたっていない。現在,ベトナム語と同系であることが明らかなのは,北部から中部にかけての山間地帯に散在するムオン族の言語ムオン語Muongである。…
※「モン・クメール語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」